エネオス、トヨタ「プリウス」と「GR86」で合成燃料のテスト走行を実施

トヨタ

自動車メーカーは、将来のラインナップに電気自動車(EV)を優先していますが、ゼロエミッション時代でも内燃機関(ICE)を存続させる方法を模索しています。その一環として、日本の石油会社エネオスは、トヨタプリウスPHVとGR86を、二酸化炭素(CO2)と水素から作られた地元産のe-燃料で満たしたテスト走行を実施しました。

2台の車両は、2023年5月28日、日本にある富士スピードウェイの隣にあるトヨタ交通安全センターモビリティタでテスト走行されました。デモ走行では、プリウスとGR86の燃料タンクに、通常のガソリン90%とe-燃料10%の混合物が満たされました。プレスリリースには、派手な塗装を施した車両に機械的な改造を行ったとは言及されておらず、混合物が標準のパワートレインと互換性があることを示唆しています。

エネオスによると、テスト走行で使用されたe-燃料は、北海道の工場で再生可能エネルギーを使用して製造されたとのことです。同社は、e-燃料はガソリンに比べてCO2排出量を最大80%削減できると主張しています。

テスト走行は、エネオスがe-燃料をガソリンの持続可能な代替品として開発・普及させる取り組みの一環です。同社は、トヨタなどの他の自動車メーカーと協力して、e-燃料を使用できる車両の開発にも取り組んでいます。

トヨタの代表取締役社長である佐藤恒治氏は、車両をテストドライブし、在庫車と変わらないと感じたと述べました。

エネオスは、合成燃料はガソリンと化学的に似ていますが、再生可能エネルギーから水素を、そして工場から回収したCO2を使用して製造できることを示唆しています。この生産プロセスは、車両のライフサイクル全体を通してCO2排出量を相殺し、カーボンニュートラルな未来に貢献することができます。

e-燃料の利点の一つは、輸送、貯蔵、配送において既存のインフラストラクチャーを使用できることです。同時に、それらは優れたエネルギー密度を持ち、現在のパワートレイン技術と大部分は互換性があります。

これらのことはすべて理論上は素晴らしいように聞こえますが、e-燃料が世界を席巻できるようになるまでには、まだ多くの作業が必要です。エネオスは現在、1日1バレルのe-燃料を生産できる小規模な生産を計画しています。エネオス代表取締役社長の斉藤隆治氏は、2030年に向けて大規模なe-燃料生産を開始する前に、ガソリン、合成燃料、バイオ燃料の低炭素混合物から始めると述べました。

【参照】https://www.carscoops.com/2023/06/eneos-tests-synthetic-fuel-on-toyota-prius-and-gr86/

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