トヨタのクラウンというネームプレートは1950年代からラインナップに加わっているが、セダン離れが進む市場で存在感を保つため、トヨタはこのミッドサイズ・マシンをクロスオーバーと2台のSUVを含む4つのファミリーとして生まれ変わらせた。
クロスオーバーはすでに米国で発売されており、SUVの1台も間もなく北米のディーラーに導入されるようだが、日本はセダンのバリエーションを独り占めするのではないだろうか。118.1インチ(3,000mm)のホイールベースを持つ流麗で低く構えたファストバックは、広い室内空間を約束するハンサムな車だからだ。
トヨタによれば、後部座席のスペースは「運転手付きの車のニーズ」を満たすものだという。乗員の快適性は最優先事項であるため、クラウンには滑らかな乗り心地を実現するアダプティブ・サスペンションが装備され、パワー・サンシェード、木目調の内装、日本の伝統的な提灯から着想を得た室内照明などの装備が施されている。
購入者はハイブリッドか水素のどちらかを選べる。燃料電池車のクラウンは、トヨタのミライからそのガッツを受け継いでおり、3つのタンクを満タンにすると、わずか3分で510マイル(820km)もの距離を走ることができる。また、パワーバンクとしても使用でき、家庭や電化製品に電力を供給することができる。
ハイブリッドの面では、クラウン・セダンはトヨタ初の2.5リッター・マルチステージ・ハイブリッドシステムを搭載。この新しいセットアップにより、エンジンの最高出力は時速87マイル(140km)ではなく、わずか時速27マイル(43km)で発揮されるが、クラウンの高級車としての性格を考えると、同様に重要なのは、高速走行時のエンジン回転数が低く保たれ、騒音と燃料消費の低減に役立つということだ。
トヨタは、本国での販売台数を月間600台程度と予測しており、その内訳については言及していないが、より馴染みのあるパワートレインと低価格の両方から、ハイブリッドが購入者を引きつける可能性が高そうだ。ハイブリッドが730万円(4万8300ドル)なのに対し、燃料電池車のクラウンは830万円(5万4900ドル)である。
【参照】https://www.carscoops.com/2023/11/toyota-takes-crown-back-to-its-roots-with-jdm-sedan/
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