マツダ、東京モビリティショー2023でロータリー電動エンジンを搭載したコンパクトスポーツカーコンセプト「MAZDA ICONIC SP」を発表

マツダ

マツダ・アイコニックSPコンセプトは、2012年以来スポーツカーファンが待ち望んでいたロータリーエンジンを搭載し、本日ジャパンモビリティショーで初公開された。昨年発表されたVision Studyのデザインピースとよく似た固定ルーフのアイコニックSPは、現行のMX-5ミアータより一回り大きく、RX-7のレガシーを受け継いでいる。

しかし、あの伝説的なクーペとは異なり、アイコニックSPは2ローターミルを車輪の駆動に使うのではなく、容量不明のバッテリーを充電し、そのバッテリーが不特定の電気モーターレイアウトにジュースを送る。いわゆるR-EVのパワートレインの詳細については疑問が残るが、どこから電力を取り出すにせよ、そのパワーはかなりのものだ。マツダによると、このロータリーは水素や再生可能燃料を含むさまざまな燃料で走行可能で、バッテリーは家庭用コンセントに接続して充電することもできるという。

全長164.6インチ、全幅82.8インチ、全高45.2インチのアイコニックSPは、現行のMX-5ミアータより10.5インチ長く、1995年型のRX-7より4.1インチ短い。同社によると、アイコニックSPの車重は1,450kg(3,197ポンド)とやや重く、RX-7より約400ポンド、ミアータより約800ポンド重い。トヨタ・スープラの3,342ポンドや日産Zの3,519ポンドに比べれば、アイコニックSPはまだそれほど重くはない。

そのサイズも非常によく似合っている。マツダによれば、コンパクトなパワートレインにより、ボンネットは非常に低く、超コンパクトなサイズとなっており、アイコニックSPのコークボトル型フェンダーは、RX-7スタイルのウィンドウやリアハッチとモダンなコントラストを成している。モダンなグリル形状はノーズに採用され、ヴェンダイアグラムのテールライトはNA時代のミアータとFC時代のRX-7を想起させる。ドアは、アストンマーティンの白鳥の翼のようなデザインで、優雅に上向きに開く。ヴィオラ・レッドと呼ばれる美しい色合いの塗装は、同社のシグネチャーであるソウル・レッド・クリスタルよりも鮮やかで、スポーツカーにふさわしい。

アイコニックSPのインテリアはミニマリズムの勝利であり、タイプライターキーのギアセレクター、デジタルメータークラスター、小型インフォテイメントディスプレイが、その曲線的で流れるようなデザインから唯一目をそらすものとなっている。アイコニックSPコンセプトのダッシュボードとドアパネルには、SUVのCX-90で初めて採用されたカケンヌイステッチがあしらわれ、シートにはバイオファブリック(マツダが2009年に再生可能プラスチックを原料とするシート素材を開発して以来、この言葉を耳にしたことがない)が採用されている。

プラグイン電気自動車とレンジエクステンダー技術の組み合わせは、マツダでも目新しいものではない。MX-30 PHEVは、バッテリーの充電を維持するためにボンネットの下に0.8リッターのシングルローターパワープラントを持っている。MX-30が0.8リッターのシングルローター設計であることを考えると、アイコニックSPの2ローターエンジンは1.6リッターになるかもしれない。さらに、このスポーツカーのエンジンはV2L発電機として使用可能で、テールゲートパーティーから悪天候時のバックアップ電源まで、あらゆる用途に適している。

マツダは、このエンジン・アーキテクチャはスケーラブルであると説明しており、再生可能燃料ロータリー技術が他の用途に使われる可能性もある。専用の家庭用発電機なら小排気量のロータリーを利用できるし、大型車ならローターをデイジーチェーン接続して大きな電力を作ることも可能だろう。とはいえ、「アイコニックSP」コンセプトは、何よりもまず走りを楽しむというマツダの姿勢を強調するためのクルマである。

「マツダは、クルマが人々の生活になくてはならない存在であり、純粋な歓びであることを再認識させるクルマを提供していきます。マツダは、クルマを愛する企業として、感動的なモビリティ体験を量産することで、誰もが胸を張って “クルマが好きだ “と言える未来を創造していきます」と述べている。

【参照】https://www.motor1.com/news/693042/mazda-iconic-sp-concept-rotary/

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